山と緑に囲まれた長野県は、居ながらにしてリゾート気分を味わえる土地柄。“森林浴”を求めて出かけるというより、少し車を走らせれば、そこは豊かな自然の宝庫。 　 そんな恵まれた環境にいても、森や林の中に一歩足を踏み入れると清々しさを覚えて深呼吸したり、小鳥のさえずりや枝の間をすり抜けるそよ風に自然とリラックスしていますよね。都会での生活を経験した私は、当たり前のように身の回りにあった緑や自然に癒されていた自分を実感したものです。改めて、豊かな自然に“感謝”ですね。 　“森林浴”が健康に良いことは、みなさんご存じの通りです。森林には“フィトンチッド”という木が放つ成分が溢れていて、それが空気をきれいにしたり独特の香りを放ったり。また、木々が雑音を吸収したりしてリラックス効果をもたらしてくれるそうです。消臭や殺菌効果もあることから、ドイツでは“フィトンチッド”は医学的にも注目されているとか。 　日本ではクリスマスツリーのイメージが強いモミの木ですが、実は昔から馴染みが深く、神事に良く使われてきました。健康志向の高まりで根強い人気の“木の家”も、今ではモミの木の高い消臭力や殺菌性、調湿・蓄熱・抗菌作用などから内装材として注目されています。 木曽にある「赤沢自然休養林（通称：赤沢美林）」はなんと森林浴発症の地。檜を中心にサワラなどが林立し、全国初の自然休養林として指定されました。今では8つの森林浴コースが解放されています。