私達の住まいに窓は付きものです。改めて窓の役割を考えてみると、採光や換気、特に風通しは住まいの維持にも欠かせない働きです。他にも気密性や断熱性、遮音など、窓には様々な機能が求められています。 その一方で、デザイン性も求められる要素の一つです。例えば、「フィックス」或いは「はめ殺し」とは開閉できない窓をいい、採光やデザイン的要素が求められています。天窓のような採光重視の窓もありますね。 　素材でいうと、窓枠には軽量で丈夫なアルミが多く使用されていますが、最近では結露対策や見た目の美しさから樹脂も好まれるようになってきました。窓枠だけでなく、ガラスそのものの品質や性能もグンとアップしています。住まいの高気密、高断熱の向上に“窓”は欠かせないアイテムだからです。 　いよいよ迎える夏本番。夏の陽射は室内に容赦なく入り込み、空気や家具、床などを温めて室内温度を上昇させます。カーテンやブラインドがあっても一旦温まった空気は容易に放出されることはありません。そこで、今では遮光・遮熱性に対応した商品が数多く紹介されています。例えば、窓の上部に取り付けてひさしの役割を果たすオーニング。これは光を取り入れながら室内温度の上昇を抑えてくれます。 　また窓はリフォームも手軽で、窓そのものの交換はもちろん、既存の窓に内窓を取り付けたり単板ガラスを複層ガラスに変えることもできます。複層ガラスの中でも特に「Low-Eガラス」は、特殊な金属でコーティングしてあり、外からの熱を軽減させる働きがあります。遮熱タイプであれば、日射熱50％以上、紫外線も約76％もカットしてくれるそうです。冬なら暖房費削減にもつながりますね。日本中の住宅全てが「Low-Eガラス」にすれば年間1700万トンのCO2削減につながるそうです。平成22年12月31日までに全ての窓のリフォームをした場合は、工事費の10％が戻ってくる制度もあるので、リフォームを考えている人は今がチャンスといえそうです。